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大切なお客様の退職に寄せて

2023.02.18 その他

私が前職の頃からお世話になっていた大切なお客様から、先日定年退職(と言っても通常の定年から大幅に延長しているのですが)のご挨拶を頂きました。この方は長年管理部長を務めてこられたのですが、個人的には中堅中小企業の管理部長に必要な要素をいくつも兼ね備えられた方だと思っていました。一例を挙げると、①柔軟である、②人の話をしっかりと聴ける、③いざとなったら手が動く、というところです。それぞれについてもう少し詳しく説明します。

①柔軟である
管理部門の仕事は、総務にしろ経理にしろ人事にしろ法律・会計基準・会社の規則等一定のルールや正解があり、基本的にはそのルールに沿って対応していくものですので、ともすればそのルールに囚われすぎて実態を踏まえない杓子定規な対応となってしまい、結果的に他部門の生産性や満足度を損ねてしまう、ということが往々にしてあります。以前のブログに「中堅中小企業の管理部長は営業経験があるといい」ということを書きましたが、それは営業経験があると、「相手の言うことに合わせる」ということを意識するため、ルールと実態の間で比較的上手に立ち回れる方が多い、という意味合いもあるのですが、この方はまさにそれを体現されていたように思います。つまりルールを守るべきところはルールを遵守させ、実態に寄せた方が全体最適となる場合にはルールを多少曲げて臨機応変に対応する、というバランス感覚が絶妙だなーと思いながらお仕事ぶりを拝見していました。

②人の話をしっかりと聴ける
中堅中小企業の管理部長は、社員の悩みを聞くことが仕事の一部となることが多いですが、この方はどの立場の方の話でもしっかりと真摯に聴く(この方の話の聞き方は本当に「聴く」という表現がぴったりだと思うので、あえて「聞く」ではなく「聴く」と書いています)ことを丁寧にやっているという印象を受けました。その方に私がそういう印象を持っているという話をしたところ、「交渉を行うまでは相手のフィールドで話をして、交渉段階で初めて相手のフィールドを飛び越えるよう意識しています」とおっしゃっていてなるほどなーと思い、私はすぐに自分のフィールドに話を持っていこうとしてしまうので気をつけなければいけないと反省したのをよく覚えています。

③いざとなったら手が動く
この方は現職の会社に来られる前に数年間自分の会社を経営されていたご経験があり、その時に全部ご自身でやられていたからなのか、いざとなったら自分で手を動かして問題を解決することができます。特に現職の会社は成長を続けていて、次々にやったことがない新しい仕事が降ってきていましたが、部下に依頼することができない定型外の仕事は自ら手を動かして解決していました。社長からすると、この方のように「テーマだけ与えて任せておけば、何とか解決してくれる人」というのは非常にありがたい存在だっただろうなーと思います(そのせいで退職が大幅に遅くなったという側面はありますが…)。

私が前職時代にこの会社を初めて訪問したのが約5年前で、その時からこの方の後任を探してほしいというご依頼をずっと頂いていましたが、上記のように非常に優秀な方ですのでなかなか後任が見つからず難航しておりました。私が前職を退職して独立してからも引き続き人材探索を行い、途中決まった方が個人の事情で白紙に戻すことになるなど紆余曲折ありましたが、ようやく後任の方をご紹介することができ、今回退職の運びとなりました。「この方の後任は絶対私が紹介したい!」と強く思っていたので、社長を含めて皆様が納得される方をご紹介できたことに本当に安堵しましたし、個人的にも非常に思い出深い案件となりました。

Tさん、メールでもお伝えしましたが、Tさんの仕事ぶりから色々なことを学びました。本当にありがとうございました。退職後は地元の子供たちに数学を教えるのが夢だとおっしゃっておりましたので、ぜひ私の子供がもう少し大きくなったら、数学を教えてあげてください。くれぐれも体調に気をつけて長生きしてください。また近くに行く時はご連絡します。