ブログ

貞観政要

2022.10.06 その他

以前よりローランドさんのYouTubeをよく見ていまして、特に好きなのがホストクラブの「鬼店長」と呼ばれている店長が、部下であるホストのみならずローランドさんにもずけずけ正論を言いまくるというシリーズで、いつかうまくまとめてブログで書きたいなーと思っていたところ、本日発売のモーニングに連載中の「上京生活録イチジョウ」に「貞観政要」という言葉が出てきたので、「これだ!」と思い、満を持して書きたいと思います。
(ちなみに福本伸行先生の漫画は、「トネガワ」「ハンチョウ」「イチジョウ」のカイジスピンオフ系がめちゃくちゃ好きなのですが、これはまた別の機会に。)

「貞観政要」とは、唐の太宗の言行録で「帝王学の教科書」とされている書物だそうです(私も遥か昔に世界史で勉強した記憶があります)。太宗は臣下の諫言を喜んで受け入れ、臣下の諫言を得るため、進言しやすい状態を作っていたとのことで、まさにこれは鬼店長の正論をしっかりと受け止め、聞き入れるべきところは聞き入れて改善しているローランドさんに当てはまるなーと思いました。以前のブログでも触れましたが、部下に「意見があれば何でも言ってこいよ!」と言うのは簡単ですが、実際に部下から耳が痛い意見が出た時に、それをしっかり聞き入れて改善することは決して簡単ではないと思うので、ローランドさんのこの姿勢は本当に素晴らしいと思います。

ではなぜローランドさんは鬼店長の諫言を受け止めることができるのかというと、一つはこれも以前のブログで書いたことなのですが、「仕事で成果を出す」ことを最大の目的としているからではないかと思います。鬼店長の発言が見ていて気持ちがいいのは、ローランドさんに対する発言も、他のホスト達に対する発言も、「仕事で成果を出す→店の売上を上げる」という目的を達成するためのもので、一本筋が通っているからではないかと思っていまして、ローランドさんもそれがわかっていて、本当に店のためを思って発言しているから、鬼店長の諫言を受け入れているのではないかと思います。
「社会のため」「会社のため」「顧客のため」「家族のため」と言うのは簡単ですが、その裏に「自分のため」というところが透けて見えた瞬間に一気に冷めますし、それは意外と言われた方は直感的に察知するのではないかと思うので、「本当に自分のために言っていないか」ということについては、常に顧みておく必要があると思います。

ちなみに私だったら結構人を見て、「この人の言うことは聞く、この人の言うことは聞かない」とやってしまいそうなのですが、経営者の方の中にはどう見ても見え見えの点数稼ぎをしたくて、諫言している風を装って助言してくる人に対しても、「この点については学ぶべきところがある」とエッセンスを抽出して自分のものにしようとしている方もいますので、そういう方は本当に尊敬します。ただ自分がそうなれるとは全く思えないので、「すげーなー」と他人事のように見ているだけなのですが…。