医師国家試験、司法試験に合格したエリートで元「頭脳王」として活躍した河野玄斗さん(ネット記事をまんまパクりました)が本日公認会計士の合格発表に臨むとのことで、まず間違いなく合格していると思いますが、合格後は公認会計士の実務を積む意向とのことです。数日前にも公認会計士試験の合格発表待ちという記事が出ていて、その記事のコメントに、「この人結局何かやりたいの?」というような否定的なものも結構あったように記憶していますが、個人的にはこの方は資格試験のプロセスを通じて、自分の勉強法を紹介して、その正しさを証明するということがやりたいのだと思っていて、それはどれかの資格の専門家になることよりもずっと価値があるし、彼にしかできないことなのになーと思っていました。従って、公認会計士試験合格でいったん一区切りつけて、また別の資格試験に行くのかと思いきや、公認会計士については実務を積む意向と聞き驚くと同時に、このような知名度のある方が(恐らく副業感覚であるとは思いますが)我々の業界に入ってくれることは大変喜ばしいことであり、私も今やっている公認会計士協会の委員会活動などにうまく生かせないかという妄想を禁じえません。
恐らく3年後の修了考査合格を目指して、監査法人やコンサル会社、事業会社などで実務経験を積むのだと思いますが、そもそもどのような形で実務経験を積むのかも非常に興味が湧きますし、例えば監査法人に行って監査業務をやった場合、河野さんが監査業務にどのような感想を持つのかも非常に気になります。我々の業務を劇的に変えるようなイノベーティブな提案が出てきたりしないか、など妄想は膨らむばかりです。
医者・弁護士・会計士という三大国家資格を比較した時に、会計士は医者・弁護士と比較して一般消費者向けの業務が少ないがゆえに、なかなか知名度が上がらないという課題を抱えています。一方で、ビジネスの世界で生きていくことを想定した場合に、会計士の資格は最もつぶしが利く資格だと思います。例えば社内に法務部があり、日常的に弁護士とコミュニケーションを取る必要がある会社は上場企業がほとんどですが、社内に経理部がなく、日常的に会計士(税理士)とコミュニケーションを取る必要がない会社を探す方が難しいというぐらい、会計のスキルはあらゆる会社にとって企業活動を行う上で必要不可欠なものですので、それだけあらゆるところでニーズがある資格だと言うことができると思います。しかし会計があらゆるところでニーズがある汎用的なスキルであるがゆえに、専門家としてスキルを尖らせることが難しいため、医者・弁護士と比べてよくも悪くも、特に報酬面でボラティリティが低い(食いっぱぐれる可能性は低いが、超高収入にもなりづらい)資格であるとも認識しています。つらつらと書きましたが、河野さんが一言で言うと「地味」な公認会計士という仕事の起爆剤となってくれることを期待し、とりあえずYouTubeのチャンネル登録をしたいと思います。