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中堅中小企業で活躍できる人材の特徴

2022.05.16 人材紹介

私のお客様はいわゆる「中堅中小企業」が多いため、「中堅中小企業で活躍できる人材が持つ特徴は何だろうか?」としばしば考えることがあります。

私が考える「中堅中小企業で活躍できる人材の特徴」の代表的なものは下記5点です。
①プレイングマネージャー的な動きができ、いざという時には自分で手を動かして問題を解決できる
②部署の垣根や自分の業務範囲に縛られず、必要であればそれらを超えて行動できる
③話や部下に出す指示が数字などを交えて定量的かつ具体的である
④前にいた会社のことをいい意味で忘れており、その会社にいたことに対するプライドなどを持っていない
⑤肩書やポジションなどにこだわりがなく、誰に対しても変わらない態度で接する

日本ではいまだに「大企業>中堅中小企業」という考え方が根強く、「大企業で勤めていた人材が中堅中小企業に転職すれば活躍できるだろう」と考えている人が多いように思いますが、個人的には大企業と中堅中小企業の仕事は「別競技」と言ってもいいぐらい違うものだと思っています。

この差異が発生する要因は色々と考えられますが、一番の要因は、「大企業の業務が調整力・専門性を重視されるのに対し、中堅中小企業の業務は現場力・総合力が重視される」という点にあると思います。
上記①の「いざという時は自分で手を動かせる」というのは「現場力」の最たるもので、大企業のマネージャーは上司・部下から出てきた素材をいい感じにまとめる「調整力」が重視されますが、中堅中小企業のマネージャーの場合、いい感じにまとめるほどの素材が出てこない場合があるため、その場合は自分で手を動かして素材を創り出す必要が出てきます。
また上記②の「部署の垣根や自分の業務範囲に縛られない」ためには「総合力」が必要であり、大企業の場合はそれぞれの部署が「専門性」を持っているがゆえに、それぞれの業務に過度に干渉することを避けるため、結果としてそれぞれの部署が部分最適を追求し、会社の全体最適を考える「総合力」が養われないということが起こるように思います。

以上述べてきたように、私は大企業と中堅中小企業の仕事は「別競技」だと思っており、大企業の価値観が合う人と中堅中小企業の価値観が合う人がそれぞれいると思うのですが、現状「大企業>中堅中小企業」という考え方からほとんどの人が大企業を目指す傾向にあるため、転職者の方に少しでも「中堅中小企業」を選択肢として持つ方が増えるといいなあと思い、日々業務を行っております。